総合山岳会は果たして難しいのか
総合山岳会を組織として維持し束ねていくのは大変なことである。登山のジャンルは多様化し、フリーやボルダー、アイス、更にはアルパインなどはそれぞれ独自の考え方や技術が進化し、組織から個の追求に時代は変化してきた。
その中で総合山岳会は内部分裂を繰り返し、弱体化していく中での事故も増えている。昔の合ハイ的な登山の沿革や処世術にまだまだ疎い人や健康志向やヒーリングを目的にしている人たちから、スポーツとしてより難度の高いものを目指す人たちまで、まるでダイバーシティのごとくそれらをまとめていけるか否か。それがモノならよいけれど意志を持つヒトだからますます大変だ。
実はそいつを実現していきたいのだ。
組織的山岳会のモノサシを知り、沢及び釣りのモノサシを知り、ボルダーやフリーのモノサシや考え方を知り、登る側、助ける側の見解を知り、それらをひとつの会の中で刺激させ合い、認め合う文化の創造を。だからこそ、すべてのジャンルに精通していく必要がある。でも普通の生活をしていたのでは、あまりに時間も余裕もなくなってくる。(よく今までやってきたと思う)だから今のような生活が必要なんだよな。
ダイバーシティというよりダイバービレッジでよい。そこに住む村民は自分の得意分野でオーソリティを目指せばよい。「目指す」とは「より成長したい、高みに行きたい」という意志を持たなければならない。つまりは「より速く、より高く、より強く」を自身のまたはチームの充実感とするスポーツとして捉えられる人の集まりを前提としていなくては成立しない。そして、それらを受容し、人を惹きつける尊厳、村民に率先して未開の地を切り開くエネルギーが必要である。
どうせ他の人に比べ短い人生なのだから、死ぬ時に初めて満足できるよう突っ走るだけだ。時には迎合し、時にはたぶん他人には理解しづらい言動で揺さぶることもあるが、すべては「現状でよし」ではなく、「階段を昇り、より高い所を目指す」ためなのだ。
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